ベルナーオーバーラント

【シュピーツ】トゥーン湖の真珠、スイスアルプスのレイクリゾート。山と湖の絶景の宝庫。

シュピーツへのアクセス

雄大なスイスアルプスの氷河から溶け出た雪解け水は、川となり、湖となり、スイス全土をくまなく潤します。

船上よりトゥーン湖シュピーツ付近

スイスには大小1500の湖があると言われています。




今日訪れるのは、ベルナーオーバラント地方の代表的な湖、トゥーン湖の畔の町、シュピーツ[Spiez]です。


《数字をタッチすると案内が展開します。》
シュピーツ
②インターラーケンヴェスト
③インターラーケンオスト
④ブリエンツ

アルプスへの拠点の街、インターラーケン[Interlaken]。読んで字の如く、2つの湖の間に位置する街です。

2つの湖とは、東のブリエンツ湖と、西のトゥーン湖。

シュピーツは、西のトゥーン湖の南岸、中央あたりに位置します。

主要都市からのアクセスはこちらです。

都市 所要時間 2等料金 1等料金
インターラーケン 20分 9.2 15.8
グリンデルワルト 1時間3分 22.4 39.2
チューリヒ 1時間30分 65 114
ジュネーブ 2時間33分 65 114
ベルン 29分 20.8 35.4
ルツェルン 1時間36分 56 98
ツェルマット 1時間40分 75 132

[単位:CHF、最新料金確認日:2023年8月]

スイスの中央に位置するため、どの都市からも1~2時間程度でアクセスできます。

特に、グリンデルワルト等、ベルナーオーバーラント地方の観光地からはアクセス抜群

ユングフラウヨッホ観光の帰りに立ち寄りもできちゃいます。

意外ですが、陸上トンネルとしては世界最長のレッチュベルクベーストンネルの開通により、遠く離れたツェルマットからも1時間40分でアクセスできます。

トゥーン湖の絶景

シュピーツ観光の目玉は、なんといってもトゥーン湖の絶景です。

シュピーツ駅に到着し、一歩、駅舎を出ると。

シュピーツ駅前より撮影

シュピーツ駅は、湖よりも小高い位置にあるので、駅周辺からは、トゥーン湖を見下ろす、絵葉書のような絶景が広がります。

シュトラントホテル・ベルヴェデーレ屋上より撮影

ヨットの浮かぶ湾がシュピーツの港。その奥の建物は、トゥーン城と教会です。

夕刻のシュピーツ駅前より撮影

トゥーン湖の対岸には牧草地アルプの山々。対岸、正面の岩肌あらわなひときわ高い山は、ニーダーホルンです。

ここ鉄道駅から、シュピーツの港までは、下り斜面になっているので、街の至る所からトゥーン湖の景色が楽しめます。

公園から、ホテルから、レストランから、バス停からでもこちらの景色が楽しめます。

早朝、街中のバス停より撮影

少し早起きをして、朝の澄んだ空気の中、シュピーツの街を散歩。静けさに包まれたシュピーツとトゥーン湖を独り占めです。




シュピーツの街歩き

では、駅を出て、シュピーツの港まで、散策してみましょう。

地図は見なくても大丈夫。道はいくつもありますが、シュピーツ城の方向に下っていけば、港までたどり着きます。

道端の花壇も、キレイに整備されています。

駅と港の間の斜面には、ホテルやレストラン、民家が立ち並びますが、どの家も手入れの行き届いた、緑の木々と花々に囲まれています。

庭先でうさぎを飼っているお宅も。

景色を楽しみながら、ゆっくりと坂を下っていきます。

街中を循環バスが走っているので、上り坂となる、駅までの帰りは、バスに乗っても良いかもしれません。

こちらはシュトラントホテル・ベルヴェデーレ。とても素敵なホテルですので、後ほど紹介します。

15分ほど歩くと、シュピーツ港が見えてきます。

シュピーツは小さな港街です。鉄道駅から港までを、徒歩で往復するだけなら、1時間もあれば観光できます。

あっというまに、湖畔まで降りてきました。




シュピーツ港

シュピーツの港に到着です。
港の広場のベンチで、少し休憩しましょう。

ベンチに腰掛けると、目の前は、港にヨットが浮かぶ優雅な景色です。

一休みしたら、港周辺を散策してみましょう。

シュピーツ城

ヨットの係留所を過ぎ、左手にシュピーツ城を見ながら、港の先端へ向かいます。

こちらは、客船乗り場前の広場。
強い日差しとヤシの木に、南の島にいるような錯覚をおこしますが、ここはアルプスの湖です。

ここから、こちらの客船で、インターラーケンヴェストやトゥーンへ行く事ができます。

船の時間は、鉄道と同じく、スイス国鉄[SBB]のアプリで検索できます。

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トゥーン湖を背に、南側へ振り向くと、富士山のような円錐型の独立峰、ニーゼンがそびえます。

港のまわりには、いくつかのホテルとレストランがあります。テラス席からは、トゥーン湖やニーゼンの絶景を眺めながら、カフェや食事が楽しめます。

港周辺は、バレーコートや広場があり、特に晴れた日の休日は、スポーツを楽しむ人たちで溢れています。

賑わいを感じたいなら休日、静かな港を楽しみたいなら平日に訪れることをおすすめします。




シュトランドヴェーグ湖岸の遊歩道

シュピーツの港から、トゥーン湖の南岸沿いに、シュトランドヴェーグと言われる遊歩道が整備されています。

湖岸ギリギリの遊歩道が、シュピーツから、となり街のファウルンゼー[Faulensee]まで通じています。

ゆっくりと散歩をする人、ランニングをする人が行き交います。

暑い夏は、木陰のベンチで一休み。

湖のさざなみの音が、涼しさを演出します。

ちなみに、スイスでも夏は暑いです。個人的な感想ですが、スイスは日差しは熱いが、空気は熱くない、と感じます。

日本の夏は、湿気を纏った空気自体が蒸し熱く、日陰でも熱い空気が体に絡まりつき、なかなか涼みません。

スイスでは、夏の暑い日でも、日陰に入れば、熱い日差しが遮断され、ひんやりとした空気を感じます。

大げさに思われるかもしれませんが、日陰に入ると、クーラーの効いた室内の様な快適さを感じます。

シュトラントホテル・ベルヴェデーレのプライベートビーチも、シュトランドヴェーグ沿いに存在します。

プライベートゾーンはあらためてご紹介します。

シュピーツ城

スイスには、隣国のドイツやフランス同様に、歴史あるお城がたくさんあります。

こちらは、シュピーツのランドマーク的存在、シュピーツ城です。

シュピーツ城の建設は933年。1000年以上の歴史の中で、ハプスブルク家他、目まぐるしく領主が変わる中、中世期の何度かの改修、拡張を経て、現在に至ります。主塔の一部など、現在の建物の一部は12世紀に建築されたものです。
場内の広場は一般公開され、ミュージアムやカフェを併設しています。

詳しい営業時間はシュピーツ城《公式HP》を参照下さい。

シュピーツ駅からシュピーツ城までは、徒歩で15分程です。

駅からシュピーツ城までの道のり、左側(北側)には一面の葡萄畑が広がります。

夕日を浴びて輝くブドウ畑

シュピーツのホテルでは、シュピーツ産のワインも提供されています。スイス国外にはなかなか出回らないスイスワイン。中でも希少なシュピーツワインは、機会があれば、ぜひ試してみて下さい。

城までの通りの右側(南側)からは、ニーゼンを背後にした、シュピーツの街並みが一望できます。

シュピーツ駅からゆっくり歩いて30分。シュピーツ城の城門が見えてきました。

夕日に映えるシュピーツ城。城門は午前中は完全に逆光になる為、午後のほうが写真が撮りやすいです。

城門をくぐり、さらに中庭へと進んでみましょう。

中庭の奥に、教会が見えてきます。

中庭ではこの日、韓国の方がウエディングフォトを撮っていらっしゃいました。

韓国ドラマ、『愛の不時着』のロケ地、ルンゲルン湖からも近く、韓国の方をよく見かけます。

中庭からもシュピーツの街が一望できます。




買い物も便利

シュピーツ鉄道駅の目の前がミグロスです。

地下が食品売り場、地上階が日用品売り場やミグロスレストランに、なっていて、大抵のものはこちらのミグロスで揃います。

ミグロスは、コープと並ぶ、スイスの2大スーパーマーケットの1つです。
ミグロスもコープも、店舗によって規模はまちまちです。小さい店舗は、日本のコンビニやキオスク位の規模。大規模店舗は日本のイオン位の規模です。

ちなみに、ここシュピーツのミグロスは、日本の一般的なスーパーマーケットサイズの店舗です。売っているものは、日本のスーパーマーケットとほぼ同じと思って頂いて良いかと思います。

食品全般から、日用品まで品ぞろえがあります。
物価の高いスイスでは、貴重な存在です。
サンドイッチ、サラダ、ヨーグルトに飲み物で、15~20CHF位です。

ちなみに、日曜日は休業日ですので、気を付けて下さい。

ミグロスレストラン

最後に、ミグロス内のレストランを紹介します。

サラダ等(写真左下)は、まず大、中、小の皿を選びます。
皿のサイズによって値段が決まっていて、いくら盛り付けても同じ料金です。
ビュッフェ形式でセルフサービスで盛り付け、有人のレジで会計です。

それ以外にも、コルドン・ブルー(写真右下)などはカウンターで注文できます。
コルドン・ブルーには、ビュフェの皿とは別に、お茶碗サイズの皿がついてきて、サラダ等を自分で盛り付けます。

スイーツは、一ついくらで売っています。

手軽に食事を済ませたい場合は、貴重な存在です。

ミグロスレストランからも窓一面、トゥーン湖の絶景が広がります。

ミグロスレストランの窓際席より

アルプスのレイクリゾート、シュピーツはいかがでしたか?

一時間もあれば一回りできる小さな街は、一週間滞在しても飽きない、絶景の宝庫でした。